MA-SHOP 1971 MS-06RP 高機動型ザクIIプロトタイプ(エリオット・レム機)

プロトタイプ高機動型ザクⅡを作ってみました。ベースは主にHGUC MS-06R-1AとHGUCシャア専用ザク/量産型ザクです。ほかに旧MSV MS-06R-2、RGシャア専用ザク、HGUC ザクマリナー、HGUCグフ、HGUCF2, 旧1/144ハイザック、BクラブHDMを使用しています。

頭部:HGUC量産型ザクの頭部を使用。ひさし部を1ミリ下げて1ミリ後退させて、頭部シルエットを卵型に整形。鼻下をパイプ付け根部で1ミリ伸ばし、嘴は気持ち下向きに。カメラ部側面の両サイドのバーは狭すぎず広すぎずを注意しながら0.3ミリプラ板で製作。動力パイプは旧ハイザックのものをレジンで複製し電熱ヒーターで暖めながら曲げ角をつけています。モノアイシールドは前方にテーパーを加え、φ2.5ミリの穴を開け、同径の透明プラ棒を差し込んみ、シールド面とツライチに整形しました。内側には超小型青LEDを仕込んであります。後頭部の角はバンダイのディティールアップパーツを加工して使用しています。

胴体:基本はHGUCザクの胴体です。胸部T字部から褌まで接着し、エポパテにて「おなか張り気味」なラインにしました。胴体部動力パイプ受けは上下からくわえ込むイメージです。サイドスカートは、大型のふとももに合わせて左右に1ミリ広げています。後ろスカートは好みでF2のものに差し替えました。元絵の褌部にはセンサー窓らしきディティールがあるので、RGザクの褌に同じディティールがあるのでこれを切って取り付けました。窓部は別パーツになっているので、このパーツを透明レジンに置き換え、後ろから青色LEDを仕込みました。モノアイもそうですが、RPの色は膨張色なので、さし色で引き締めるため、きつめに青く光るLEDをあわせてみました。

脚部:足はHGUC ザクマリナーの足の甲にHGUCザクの足の裏の二個一です。

もっとも苦労したのがRPの特徴である脛部で、HGUC 06Rのパーツをベースに何度もイメージを起こし、元絵から現代風にアップデートした意匠を目指しました。工作技術の無さに泣かされました。

脛部後ろの動力パイプは悩んだ末、3ミリアルミパイプにパイプカッターで筋をつけたものを曲げて使用しています。太もも部はHGUCザクのものをベースに太すぎず細すぎずのシルエットに留意しながらエポパテでラインをだしました。

腕: 上腕はHGUCザク、肘から下腕はHGUC06Rです。ザクの模型は肘部が頼りないシルエットのものが多く、HGUC06Rも例に漏れず間延びした印象だったので、肘関節は円筒形に、下腕は1ミリ切り詰め、上腕との隙間は引き締めました。手はB-クラブのHDMです。

バックパック:基本HGUC06Rですが、自分にとっての06Rバックパックは旧1/144 06Rのイメージが強く、HGUCのはイケメン小顔過ぎな印象だったので中心で真っ二つにして幅を1.5ミリ増して少しモッとした印象にしました。RPのバックパックになるよう余分なディティールはそぎ落とし、つるっとした印象にしました。

武器:マシンガンはF2のをベースに旧1/100 06Rに付属する謎のザクマシンガンを再現してみました。バズーカおよびラッチは旧06R-2より流用。シルエットだけ見れば旧キットのバズーカはHGUCよりはるかに面が豊かです。グリップ部はさすがに古さを感じたので、RGのバズーカのグリップに差し替えました。

シールドへの固定はネオジム磁石を使用しています。

管制/計測機器:製作当初はいろいろ妄想するもので、試験機なのだからドラッグシュートみたいな取り付け型の機器がついているといいなーという事で、「F型ベースの改修機のため、新規追加の装備や再構成箇所の管制が不十分なためアウトプットで予備管制機器を取り付けている」という設定で作ってみました。これの製作のため1/48バルキリーが犠牲になりました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

センスの良い作品は見ていて気持ちが良いものですが、本作品
はまさに、その気持ち良さを存分に感じられる作品です。
何よりミキシングビルドである事を全く感じさせない見事な
スタイリング、程よいつや加減、小気味よく配置されたマーキング、

独自解釈による追加パーツと、どれをとっても素晴らしく、製作途中

も見させて頂いていましたが、何よりそのコンセプトワークが見事で

とても勉強になりました。

この度は素晴らしい作品をありがとうございました。あの頃への復讐が
少しでも果たせたなら幸いです。
                                    近衛巧巳

コメント: 11
  • #11

    クマっち (土曜日, 10 8月 2013 20:15)

    はじめまして!
    RPタイプはRタイプとは細部形状が見れば見るほど違っていて、何げにハードルの高いネタですが、完璧ですね!
    ところどころにノーマルザクのパーツを使うというのは、まさに逆転の発想。素晴らしいです。

  • #10

    MA-SHOP1971 (金曜日, 09 8月 2013 23:45)

    hidezoさま

    コメントありがとうございます!RPはどちらかと不人気な機体ではありますが.. 自分は天邪鬼なんであえて挑戦してみた次第です!

    ARUEさま

    ありがとうございます!これからも精進してまいりますのでよろしくお願いします。

    ケインさま

    すいません..自分ケインさんがモデルグラフィックスのあの作例の方と最近知りました!    m(__)m 自分がザク模型にカムバックするきっかけになった作品です。そうです、頭部と、特に腹部が一番ひとに判ってほしい部位だったんです。ザクの腹部は多くの模型や作例で過度なアレンジがされていて、元絵と違いすぎて、ずっと「コレジャナイ」感にさいなまれてきた部位なので、こうしてあのケインさんからこのようなコメントをいただけたことがなによりシアワセです!これからもよろしくお願いします。

  • #9

    ケイン (月曜日, 05 8月 2013 22:49)

    製作お疲れ様でした~♪
    ツイッターでの製作記事から拝見していたのですが、付け入る隙の無い完成度とカッコ良さに震えが止まらない思いですw
    その中でも頭部~モノアイシールドのラインから胸部のコクピット~腹のライン取りは今まで見てきた数多のザク作品の中でも一番大好きです♥
    ああ、シアワセです(*´∀`*)

  • #8

    ARUE (土曜日, 03 8月 2013 10:15)

    完成おめでとうございます!
    06Rへのこだわりをびしびし感じます。
    素晴らしいザクを見せていただいて、ありがとうございます!

  • #7

    hidezo (金曜日, 02 8月 2013 19:22)

    また知らない機体が出て来た・・・。
    全体のボディーバランスが、非常に良いですね〜
    ザク特有の無骨でマッシブな感じが素敵です!

  • #6

    MA-SHOP1971 (木曜日, 01 8月 2013 22:51)

    type920r さん

    いつも本当にありがとうございます。920さんの惜しみない「応援」に何度も助けられてようやく完成できました。コメントいただいた内容にただただ報われる思いです。920さんの作品はどれも美しくて大好きです。これからもよろしくお願いします。

    ヤスヒロ さん

    ありがとうございます!巷で脚部を元絵に忠実に再現したRPが意外と少ないのが、今回挑戦してみた次第です。

    大佐 さん

    毎度ありがとうございます!今回のリベンジで
    大佐さんより早く完成する人がいたのが驚きでした(^^) 。僭越ながらいつか大佐さんのロックな作品カバーしてみたいと思ってます。連邦製ゲルググとかジムスナイパーとかすごい好きなん
    で!

  • #5

    MA-SHOP1971 (木曜日, 01 8月 2013 22:23)

    DAITEN さん

    ありがとうございます!コメントすごく嬉しいです!お言葉を励みに今後も製作に励んでまいります。

  • #4

    大佐 (木曜日, 01 8月 2013 20:44)

    いつもMA-SHOPさんの作品は上品で精密で、でも温かみのあるラインでホントにカッコいいです
    (=゚ω゚)ノ

    電飾も外付け機器も渋いっすわ〜

    お早いお帰りをお待ちしております。

  • #3

    ヤスヒロ (火曜日, 30 7月 2013 22:01)

    すごい…。
    パーツひとつひとつの形状が、すごく綺麗です。
    特に脚部うしろのかまぼこ状の部分とか、見ていて気持ちが良いです。
    追加の計測機器も、この機体にぴったり合っていて素晴らしいです。

  • #2

    type920r (火曜日, 30 7月 2013 19:54)

    完成おめでとうございます♪

    むちゃくちゃかっこいい作品なのはもちろんなのですが、こうして作品解説を拝見し、
    MA-SHOPさんが作品と向き合う真摯な姿勢に恐れ入りましたm(_ _)m。
    (自分がモデギャラさんなどに投稿するたびお褒めの言葉を頂いておりますが、
    まだまだこだわりが足りないと痛感・・・すげぇ恥ずかしいっす(;´Д` )。)

    さて作品に戻りますと、画稿・ミキシング元キットとのにらみ合い、現代風への
    アップデートデザイン、塗装の質感、デカールワーク等々の各種スキルから
    導き出された"Ver.MA-SHOP"ともいうべきRPにただただ圧倒されました。

    ツイッターでは「しばらくプラモ製作は難しい」とおっしゃっていましたが、出来るだけ
    早く次回作を拝見できましたら幸いです。

    製作お疲れさまでした。

  • #1

    DAITEN (火曜日, 30 7月 2013 18:52)

    本当に素晴らしい作品だと思います。
    徹底した拘りとそれを実現する技術、センスに脱帽です。
    この作品を拝見していると、自分のしていることが恥ずかしいとすら感じてきます・・・

    製作お疲れ様でした。